「ホームページのアクセス数は増えているのに、予約や問い合わせにつながらない」「訪問者がすぐに離脱してしまう」
このような悩みを抱えている動物病院経営者は少なくありません。実は、訪問者の多くは最初のページだけを見て、数秒で離脱しているのです。
直帰率が高いということは、せっかく集めたアクセスを無駄にしているということです。本記事では、飼い主さんが離脱せず、確実に予約や来院につながるサイト設計の具体的な改善方法を解説します。
目次
- 直帰率とは何か|なぜ動物病院サイトで重要なのか
- 動物病院サイトの平均直帰率と目標値
- 【改善ポイント1】ファーストビューで心を掴む3秒ルール
- 【改善ポイント2】スマートフォン最適化で離脱を防ぐ
- 【改善ポイント3】ページ表示速度を劇的に改善する
- 【改善ポイント4】予約導線を徹底的にシンプル化する
- 【改善ポイント5】信頼構築要素を戦略的に配置する
- 直帰率改善の効果測定方法
- 実際の改善事例と成果
- まとめ
1.直帰率とは何か|なぜ動物病院サイトで重要なのか
直帰率とは、ホームページを訪問した人が、最初のページだけを見て他のページを見ずに離脱してしまう割合のことです。
直帰率(%) = 1ページだけ見て離脱した訪問数 ÷ 総訪問数 × 100
たとえば100人が訪問して、70人が最初のページだけ見て離脱した場合、直帰率は70%です。
高い直帰率が意味すること

直帰率が高いということは、訪問者が求めている情報が見つからない、サイトが使いにくい、信頼できないと感じている、といった問題があることを示しています。
せっかくSEO対策や広告で集めたアクセスも、すぐに離脱されては意味がありません。直帰率を下げることは、投資対効果を最大化する最も確実な方法なのです。
動物病院サイトで直帰率が重要な理由
動物病院を探している飼い主さんは、複数の病院のサイトを比較検討しています。最初のページで「ここは違うな」と思われたら、すぐに次の病院のサイトに移ってしまいます。
逆に、最初のページで興味を引き、診療案内、料金、アクセスと複数のページを見てもらえれば、その病院への信頼と理解が深まり、来院の可能性が格段に高まります。
2.動物病院サイトの平均直帰率と目標値
Google Analyticsのデータによると、一般的な企業サイトの平均直帰率は40〜60%程度です。動物病院サイトの場合、50〜70%が平均的な範囲です。
直帰率の評価基準
30%以下は非常に優秀で、サイト設計が最適化されており、訪問者が複数ページを回遊している状態です。
30〜50%は良好で、改善の余地はあるものの、基本的な導線は機能しています。
50〜70%は平均的ですが、改善することで大きな効果が期待できます。
70%以上は要改善で、早急な見直しが必要です。訪問者の7割以上が何もせずに離脱しています。
目指すべき目標値
動物病院サイトの現実的な目標は、直帰率40%以下です。これを達成できれば、訪問者の6割以上が複数ページを見ており、予約や問い合わせにつながる可能性が高い状態です。
現在の直帰率が70%なら、これを40%に下げることで、成約率は2倍以上になる可能性があります。
3.【改善ポイント1】ファーストビューで心を掴む3秒ルール

訪問者がサイトを開いて最初の3秒で、「このサイトを見続けるか、離脱するか」を判断すると言われています。この3秒で心を掴むことが、直帰率改善の最重要ポイントです。
ファーストビューとは
ファーストビューとは、ページを開いたときにスクロールせずに見える範囲のことです。パソコンとスマートフォンで見える範囲が異なるため、両方を最適化する必要があります。
必ず含めるべき5つの要素
病院名とキャッチコピーで、一目で何の病院か、どんな特徴があるかを伝えます。「〇〇動物病院|夜8時まで診療・土日祝も対応」といった形です。
電話番号とクリックで発信できる機能も必須です。緊急時にすぐ電話できることが重要です。
予約ボタンは目立つ色とサイズで配置します。「今すぐ予約する」「オンライン予約はこちら」と明確な文言にしましょう。
診療時間とアクセス情報も、スクロールせずに見える位置に配置します。「何曜日に開いているか」「どこにあるか」は最初に知りたい情報です。
信頼の証として、「開業15年」「年間診療5,000件」「〇〇認定医在籍」といった実績を簡潔に示します。
悪い例と良い例
悪い例は、大きなスライダー画像だけで、病院名も電話番号も見えない、スクロールしないと何も情報がない、予約ボタンが小さくて目立たない、といった状態です。
良い例は、病院名・特徴・電話番号・予約ボタンがすべてファーストビューに収まっている、スマートフォンでも見やすいレイアウト、シンプルで分かりやすいデザイン、となります。
ヒートマップで検証する
Microsoft ClarityやHotjarといったヒートマップツールを使うと、訪問者がページのどこを見ているか、どこでクリックしているかが視覚的に分かります。
ファーストビューで離脱が多い場合、何かが足りていないか、逆に情報が多すぎて混乱しているサインです。データに基づいて改善しましょう。
4.【改善ポイント2】スマートフォン最適化で離脱を防ぐ
動物病院サイトの訪問者の70〜80%はスマートフォンからアクセスしています。スマホで見づらいサイトは、それだけで高い直帰率につながります。
レスポンシブデザインは必須

レスポンシブデザインとは、パソコン・タブレット・スマートフォンなど、どのデバイスでも最適な表示に自動調整されるデザインのことです。
2025年現在、レスポンシブデザインは必須です。スマホ専用サイトを別途作る必要はありませんが、スマホでの見え方を最優先に設計しましょう。
スマホでの致命的なミス
文字が小さすぎて読めない状態は、最低でも16px以上のフォントサイズが必要です。
横スクロールが発生する状態も避けましょう。画面幅に収まらない要素があると、非常に使いにくくなります。
ボタンが小さすぎてタップしにくい状態も問題です。最低でも44×44ピクセル以上のタップエリアが必要です。
画像が重くて表示が遅い場合、スマホは通信速度が遅い環境も多いため、画像の最適化は必須です。
電話発信の最適化
スマートフォンからのアクセスでは、電話番号をタップするだけで発信できる「クリックトゥコール」機能が必須です。
<a href=”tel:03-1234-5678″ class=”tel-button”>
📞 03-1234-5678
</a>
この機能があるかないかで、問い合わせ数が大きく変わります。
固定ヘッダー・固定フッターの活用
スマートフォンでは、画面をスクロールしても常に予約ボタンや電話ボタンが表示される「固定バー」が非常に効果的です。
下部に固定されたバーに「電話」「予約」のボタンを配置することで、どのページにいてもすぐにアクションできます。
5.【改善ポイント3】ページ表示速度を劇的に改善する
ページの表示に3秒以上かかると、約半数の訪問者が離脱すると言われています。表示速度の改善は、直帰率に直結する重要な要素です。
現状のスピードを測定する
Googleの「PageSpeed Insights」で、自院のサイトの表示速度をチェックしましょう。スコアが80以上なら良好、50〜80なら改善の余地あり、50未満なら早急な改善が必要です。
モバイルとデスクトップの両方でスコアが表示されます。特にモバイルのスコアを重視しましょう。
画像の最適化

多くのサイトで、表示速度を遅くしている最大の原因が画像ファイルのサイズです。
スマートフォン画面で表示する画像は、幅800px程度あれば十分です。4000pxの高解像度画像をそのままアップロードするのは無駄です。
画像圧縮ツール(TinyPNG、ImageOptimなど)を使って、画質を保ちながらファイルサイズを70〜90%削減できます。
次世代フォーマット(WebP)を使うことで、さらに30〜50%のサイズ削減が可能です。
不要なプラグイン・スクリプトの削除
WordPressで作られたサイトの場合、使っていないプラグインが大量にインストールされていることがあります。不要なプラグインは削除しましょう。
外部スクリプト(広告タグ、解析ツールなど)も、本当に必要なものだけに絞ります。
キャッシュの活用
サーバー側でキャッシュを有効にすることで、2回目以降の訪問時の表示速度が劇的に向上します。
WordPressなら「WP Super Cache」や「W3 Total Cache」といったプラグインで簡単に設定できます。
CDNの導入
画像や静的ファイルをCDN(Content Delivery Network)経由で配信することで、表示速度が向上します。CloudflareやAmazon CloudFrontなどのサービスがあります。
6.【改善ポイント4】予約導線を徹底的にシンプル化する
複雑な予約フローは、途中で離脱を招きます。できるだけシンプルで、迷わない導線設計が重要です。
予約までのステップ数を減らす
理想的な予約フローは、トップページ → 予約ページ → 完了の2ステップです。
「トップページ → 診療案内 → 料金 → 予約ページ → 確認ページ → 完了」のように、何段階も経由する必要があるサイトは、途中での離脱が多くなります。
予約フォームの最適化
入力項目は必要最小限にします。氏名、電話番号、ペットの種類、希望日時、簡単な相談内容があれば十分です。
住所やメールアドレスは、必須にせず任意項目にすることで、入力の心理的ハードルが下がります。
入力例(プレースホルダー)を表示することで、何を入力すればいいか迷いません。
エラーメッセージは分かりやすく、「電話番号は半角数字で入力してください」と具体的に示します。
複数の予約方法を用意する
電話予約、オンライン予約フォーム、LINE予約と、複数の選択肢を用意することで、飼い主さんの好みに応じた方法を選べます。
「電話が苦手だからフォームで予約したい」「フォーム入力が面倒だから電話したい」と、人によって好みが異なります。
予約完了後のフォロー
予約が完了したら、必ず確認メールやLINEメッセージを自動送信しましょう。「予約が本当に完了したのか不安」という気持ちを解消できます。
前日にリマインドメッセージを送ることで、無断キャンセルも減少します。
7.【改善ポイント5】信頼構築要素を戦略的に配置する
初めて訪れた飼い主さんは、「この病院を信頼できるか」を慎重に見極めています。信頼を構築する要素を適切に配置することで、離脱を防げます。
獣医師・スタッフの顔写真

「誰が診てくれるのか」が見えることは、安心感につながります。獣医師の顔写真、経歴、保有資格、専門分野をトップページに配置しましょう。
スタッフ全員の集合写真も、「温かい雰囲気の病院だな」という印象を与えます。
実績・資格の明示
開業年数、年間診療件数、手術実績といった具体的な数字は、信頼の証です。
「〇〇認定医」「〇〇専門医」といった資格も、専門性のアピールになります。
口コミ・患者の声
Googleマップの評価、EPARKペットライフの口コミなど、第三者からの評価を掲載することで、客観的な信頼性が伝わります。
実際の患者さんからの感謝の声(許可を得て)を掲載するのも効果的です。
院内・設備の写真
清潔な待合室、最新の医療機器、明るい診察室の写真は、「ここなら安心して任せられそう」という印象を与えます。
特に、手術室や入院施設の写真は、高度な医療を提供している証明になります。
メディア掲載・受賞歴
テレビ、雑誌、新聞などのメディア掲載歴、業界団体からの表彰などがあれば、必ず掲載しましょう。
第三者からの評価は、最も強力な信頼構築要素です。
SSL証明書(https化)
URLが「https://」で始まっていることは、セキュリティの証です。「http://」のままでは、ブラウザに「保護されていない通信」と表示され、不信感を与えます。
2025年現在、https化は必須です。まだの場合は早急に対応しましょう。
8.直帰率改善の効果測定方法
改善施策を実施したら、必ず効果を測定し、さらなる改善につなげましょう。
Google Analyticsでの確認方法
Google Analytics 4(GA4)で、「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」から各ページの直帰率を確認できます。
改善前と改善後で、直帰率がどれだけ下がったかを比較します。1ヶ月単位で数値を追跡し、トレンドを把握しましょう。
ページごとの分析
トップページだけでなく、診療案内ページ、料金ページ、アクセスページなど、主要なページごとに直帰率を確認します。
直帰率が特に高いページがあれば、そのページに問題がある可能性が高いです。重点的に改善しましょう。
流入元別の分析
Google検索からの訪問、広告からの訪問、SNSからの訪問など、流入元によって直帰率が異なります。
広告からの訪問の直帰率が高い場合、広告のメッセージとランディングページの内容が合っていない可能性があります。
コンバージョン率との相関
直帰率が下がっても、コンバージョン(予約・問い合わせ)が増えなければ意味がありません。直帰率とコンバージョン率の両方を追跡しましょう。
一般的に、直帰率が下がればコンバージョン率は上がりますが、まれに例外もあります。総合的に判断することが重要です。
9.実際の改善事例と成果
実際に直帰率改善に成功した動物病院の事例を紹介します。
事例1:ファーストビュー改善で直帰率20%減
東京都内のある動物病院では、トップページのファーストビューに予約ボタンと電話番号が表示されておらず、直帰率が68%でした。
改善後、ファーストビューに大きな予約ボタン、クリックで発信できる電話番号、診療時間を配置したところ、直帰率が48%に低下。約3割の改善に成功しました。
さらに、月間の予約数が1.5倍に増加し、新規患者獲得にも大きく貢献しました。
事例2:スマホ最適化で直帰率35%減
神奈川県のある動物病院は、パソコンでは見やすいサイトでしたが、スマートフォンでは文字が小さく、ボタンが押しにくい状態でした。スマホからの直帰率は75%に達していました。
スマホ専用のレスポンシブデザインに変更し、フォントサイズを大きくし、固定フッターに予約・電話ボタンを配置したところ、スマホからの直帰率が40%まで低下しました。
スマホ経由の予約が2倍に増え、若年層の新規患者獲得に成功しました。
事例3:表示速度改善で直帰率30%減
大阪府のある動物病院は、高解像度の写真を大量に使用しており、ページの表示に7秒以上かかっていました。直帰率は72%でした。
画像をすべて最適化し、不要なプラグインを削除し、キャッシュを有効化したところ、表示速度が2秒以下に改善。直帰率も42%まで低下しました。
ページ表示速度の改善だけで、訪問者の半数近くがサイト内を回遊するようになったのです。
10.まとめ
直帰率の改善は、動物病院サイトの投資対効果を最大化する最も確実な方法です。せっかく集めたアクセスを無駄にせず、確実に予約や来院につなげることができます。
今回紹介した5つの改善ポイント、ファーストビューの最適化、スマートフォン対応の徹底、ページ表示速度の改善、予約導線のシンプル化、信頼構築要素の戦略的配置を実践することで、直帰率を30%以上下げることが可能です。
まずは自院のサイトの直帰率をGoogle Analyticsで確認し、最も問題のあるページから改善を始めてみましょう。小さな改善の積み重ねが、大きな成果を生み出します。
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ホームページの改善は、専門的な知識と経験が必要です。自分で改善を試みても、思うような成果が出ないことも少なくありません。
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