「ペットを家に迎えた!でも…何をすればいいのか分からない…」
子犬・子猫を迎える瞬間は、飼い主様にとって最高の喜びと同時に、多くの不安を抱えています。食事は何をあげればいいのか、トイレはどう教えるのか、いつワクチンを打つのか。インターネットで調べても、情報が多すぎて判断できない。
この「最初の1ヶ月」は、ペットの一生を決める「最も重要な期間」です。同時に、飼い主様が正しい知識を得る最大のチャンスでもあります。
本記事では、新しく飼い主になった方が「最初の1ヶ月」で確認すべきことをチェックリスト化しました。この記事を読むだけで、初心者飼い主様の不安が大幅に軽減され、同時に適切なタイミングでの「初診来院」につながります。
目次
- ペット迎え入れ前の準備
- 初日から1週間の対応
- 2週間目までの重要事項
- 3週間目から1ヶ月の対応
- 初診来院のタイミングと内容
- よくある初心者の誤解
- 飼い主様へのサポート体制
- まとめ
1.ペット迎え入れ前の準備
迎え入れ前に確認すべきチェックリスト
新しいペットを家に迎える前に、飼い主様が準備すべきことは多くあります。
【住環境の確認】

□ 小型犬・子猫用ケージ、クレートを用意した
└─ 安全な寝床が、ペットの心理的安定に重要
□ トイレ用パッドを複数枚用意した
└─ 初期段階では複数の排泄場所が必要
□ 食器、水飲み皿を用意した
└─ 食器の高さ、素材(ステンレス推奨)が重要
□ 危険物を物理的に隔離した
└─ 電気コード、化学薬品、小さな部品など
□ 段差をなくす、またはスロープを設置した
└─ 特に小型犬・子猫は落下リスク
□ エアコンで温度管理できる環境を確認した
└─ 初期段階での温度ストレスは極めて危険
22~26℃が理想的
【ペット用品の購入】
□ ペット保険に加入した
└─ 迎え入れ前の加入が原則
迎え入れ後の加入は前置条件が厳しい
□ 食事(ドライフード、ウェットフード)を購入した
└─ ブリーダーから譲り受ける食事の銘柄を確認
急激な変更は消化器症状を起こす
□ おやつ、チューイングおもちゃを購入した
└─ ただし迎え入れ直後は与えない
□ 基本的なグルーミング道具を購入した
└─ ブラシ、つめ切り、シャンプー
□ キャリーバッグ、首輪、リードを購入した
└─ サイズ確認が重要
迎え入れ前に知っておくべき知識
【重要な確認事項】
□ 親元にいた時の生活パターンを確認した
└─ 食事回数、睡眠パターン、
飼育環境の温度など
□ 既に受けたワクチン、駆虫の記録を確認した
└─ 次のワクチンがいつ必要か確認
□ 獣医師を選定した
└─ 信頼できる動物病院を事前に調べておく
口コミ、場所、緊急対応の有無など
□ ペットの健康保険の契約内容を確認した
└─ 対応する疾患、免責事項を理解
2.初日から1週間の対応
初日の過ごし方
新しい家への移動は、ペットにとって極度のストレスです。この日の対応が、その後の性格形成を大きく左右します。
【初日にすべきこと】
□ ケージ、寝床を用意した場所に置いた
└─ 暗く、静かな場所が理想的
むやみに抱いたり、刺激しない
□ ペットを自由に探索させた
└─ 飼い主様が無理に接しない
ペットのペースを尊重
□ トイレの場所を何度も示した
└─ 排尿後は褒める(音声、撫でるなど)
失敗しても叱らない
□ 初回の食事は無理に与えなかった
└─ ストレスが強い場合、初日は食べない可能性
4~8時間後に少量を試す
□ 子ども、他のペットとの接触を最小化した
└─ 適応まで1週間は低刺激環境を維持
□ 初夜に鳴いても無視した
└─ 鳴いて抱いてもらう経験は習慣化の原因
徐々に適応する
初日から1週間の日常管理
【食事管理】
□ 元のフードを継続している
└─ 新しいフードへの変更は2週間以降
□ 食事時間を決めた
└─ 子犬・子猫:1日3~4回
成犬・成猫移行期:1日2回
□ 常時、新鮮な水が利用可能にしてある
└─ 給水ボウルは複数個所に配置
【排泄トレーニング】
□ トイレの場所に定期的に連れていった
└─ 食事直後、睡眠直後、30~60分ごと
□ 排泄成功時に褒めた
└─ 排泄=褒められることという学習
□ 失敗時も叱らず、静かに対応した
└─ 恐怖心が生まれると、隠れて排泄する傾向
【健康観察】
□ 毎日、体温を測定した
└─ ペットの普通の体温を把握することが重要
□ 食欲の有無を記録した
└─ 食べない日が続く場合は医師に相談
□ 便の状態を確認した
└─ 下痢、便秘の有無を記録
□ 嘔吐の有無を確認した
└─ 回数、内容を記録
□ 元気さ、行動パターンを観察した
└─ 異常があれば医師に相談
3.2週間目までの重要事項
ワクチンと健康診断の準備

この時期から、医学的な介入が本格化します。
【初診のタイミング】
□ 迎え入れから3~5日以内に初診予約をした
└─ ペットの健康状態の初期評価が重要
□ 子犬・子猫の場合、ワクチンプログラムの開始日を確認した
└─ 一般的には生後6~8週で第1回接種
□ 駆虫(内部寄生虫駆除)の必要性を確認した
└─ 通常は初診時に実施
【初診の準備物】
□ 親元での生活記録を持参した
└─ ワクチン接種日、駆虫日など
□ 現在のフード(パッケージ)を持参した
└─ 成分、給餌量などを獣医師が確認
□ 症状・異常があればメモして持参した
└─ 初診時の限られた時間を有効活用
2週間目までの環境適応
【社会化の開始】
□ 様々な人間との接触を始めた
└─ ただし、抱っこなどの身体接触は最小限
□ 異なる環境への露出を試みた
└─ 庭、散歩コース(ただしワクチン完了前は
他のペットとの接触は避ける)
□ 異なる音(掃除機、風呂の音など)に露出した
└─ 恐怖感を植え付けないよう配慮
□ 基本的なしつけ(「座る」など)の準備を開始した
└─ この時期の学習速度は最高
食事・生活習慣の確立
【食事習慣】
□ 食事時間を固定した
└─ 排泄時間も予測可能になる
□ 食事後、排泄までの時間帯を記録した
└─ 一般的には15~30分後
□ 1日の総摂取量を計算した
└─ フードのパッケージに記載の量を
ペットの体重で逆算
□ 人間の食べ物を与えていない
└─ 栄養バランスの崩壊、肥満の原因
【睡眠・生活リズム】
□ 睡眠時間を観察した
└─ 子犬・子猫:14~18時間/日が正常
□ 朝、昼、夜の散歩時間を固定した
└─ リズムの確立が排泄トレーニング成功に必須
4.3週間目から1ヶ月の対応
初診後の重要な判断
【ワクチン・駆虫プログラムの継続】
□ 次のワクチン接種日を確認した
└─ 通常は初診から3~4週間後
□ 駆虫が完了したか確認した
└─ 通常は初診時に完了
□ ワクチン接種後の副反応を観察した
└─ 軽度の発熱、元気低下は正常
3日以上続く場合は医師に相談
【食事管理の段階的変更】
□ 新しいフードへの切り替えを検討した
└─ 獣医師の推奨フードがある場合は相談
□ 元のフードから新フードへの段階的混合を開始した
└─ 1週間かけて25%ずつ増加
Week 1:75%元+25%新
Week 2:50%元+50%新
Week 3:25%元+75%新
Week 4:100%新
【初期健康診断の結果確認】
□ 初診時の検査結果を理解した
└─ 医師の説明を再度確認
不明な点は質問
社会化の本格化
この時期は、社会化の「黄金期」です。
【人間世界への露出】
□ 様々な年代の人間との接触を増加させた
└─ 子ども、高齢者、異なる性別など
□ 複数の異なる環境への露出を実施した
└─ 公園、街中、異なる床面など
□ 異なる音への露出を継続した
└─ 音声CD(雷、花火の音)の活用も有効
【他のペットとの接触】
□ ワクチン接種済みの成犬・成猫との接触を検討した
└─ ただし、飼い主様の監督下で
低圧的な環境が必須
□ 同月代の子ペット同士との接触を試みた
└─ 遊びの中での社会化が極めて効果的
【基本的なしつけの本格化】
□ 「座る」「待つ」などの基本コマンドを教え始めた
└─ この時期は学習速度が最高
□ トイレトレーニングをほぼ完了させた
└─ 失敗はまだあるが、パターンが確立されている
□ 咬み癖について相談した
└─ 「子犬の咬む」は正常行動だが、
強い咬み方は修正が必要
5.初診来院のタイミングと内容

初診来院のベストなタイミング
理想的な初診タイミング:迎え入れから3~5日以内
理由:
初期段階での健康評価
ワクチンプログラムの開始
社会化期の重要性の説明
初診より遅い来院のリスク:
社会化期を逃す可能性
ワクチンプログラムの遅延
健康問題の見逃し
初診時に医師が行うべき検査と説明
【医師が実施する検査・評価】
□ 一般身体検査
└─ 体重、体温、聴診など
□ 寄生虫検査
└─ 便中の寄生虫確認、駆虫薬投与
□ 初回ワクチン接種
└─ プログラムの説明
□ マイクロチップの装着検討
└─ 迷子時の身元確認に有効
【飼い主様への教育】
□ 食事・栄養についての詳しい説明
└─ ペットに合わせたフード選択のアドバイス
□ 社会化期の重要性と具体的な方法
□ トイレトレーニングのコツ
□ 一般的な疾患と予防方法
□ 緊急時の対応(夜間・休日)の説明
□ 予防医療(ワクチン、駆虫)のスケジュール確認
初診後の来院スケジュール
通常のワクチンプログラム(子犬・子猫の場合)
Week 0(初診):
└─ 第1回ワクチン、駆虫
Week 3~4:
└─ 第2回ワクチン
Week 7~8:
└─ 第3回ワクチン
Week 12以降:
└─ 狂犬病ワクチン(犬のみ)、
初年度の追加ワクチン
以降、毎年の定期ワクチン、健康診断
6.よくある初心者の誤解
誤解1:「ペットが元気そうだから医師の診察は不要」
現実:
新しく家に来たペットでも、隠れた健康問題
(寄生虫感染、遺伝性疾患など)がある可能性
正しい理解:
初診来院は医学的に必須
元気に見えるペットでも、検査で異常が見つかる
ことは珍しくない
誤解2:「ペットショップで勧められたフードをずっと与える」
誤った理解:
購入元が推奨 = 最適という考え
現実:
ペットショップはビジネス上の理由で特定フード
を推奨することが多い
正しい理解:
獣医師に相談してペットに合わせたフードを選択
することが重要
誤解3:「ワクチンは一度打てば一生大丈夫」
誤った理解:
初期ワクチンで免疫が生涯続く
現実:
ワクチンの効果は数年で低下する
毎年の定期接種が必須
正しい理解:
毎年のワクチン接種により、免疫を維持
誤解4:「新しいペットが来ても、既存のペットとの相性は自動的に決まる」
誤った理解:
相性は運頼み
現実:
初期段階での適切な導入方法が、
その後の相性を大きく左右する
正しい理解:
低圧的な環境、段階的な接触が、
良好な関係構築に重要
7.飼い主様へのサポート体制
初心者飼い主様向けの情報提供
【ホームページでの情報】

□ 「新しく飼い主になった方へ」専用ページ
└─ このチェックリストの完全版を掲載
□ よくある質問(FAQ)ページ
└─ 初心者が疑問に思うことへの回答
□ 飼育動画ライブラリ
└─ トイレトレーニング、歯磨きなど
実践的な方法を動画で説明
【初診時の配布物】
□ 「最初の1ヶ月チェックリスト」パンフレット
└─ A5サイズ、持ち帰り可能
□ 「ワクチンプログラム早見表」
└─ 次回来院日が一目で分かる
□ 「緊急時の対応ガイド」
└─ 深夜・休日の判断基準
□ 「よくある誤解と正しい理解」資料
└─ 初心者が陥りやすい誤りへの対応
LINE公式アカウントでの継続サポート
【初心者向けの自動配信】
Week 1:
└─ トイレトレーニングのコツ
Week 2:
└─ 食事・栄養について
Week 3:
└─ ワクチンプログラムについて
Week 4:
└─ 社会化期についての重要な情報
その後:
└─ 月1回のメッセージで、
月齢に応じたアドバイスを配信
初診時の診察時間配分
新規患者様の初診:45~60分推奨
内訳:
診察・検査:15~20分
ワクチン・駆虫:5分
飼い主様への教育:20~30分(最も重要)
次回スケジュール確認:5分
8.まとめ
新しく飼い主になった方への最終メッセージ
「ペットを迎える決断、おめでとうございます。
これからの1ヶ月は、
ペットの一生を決める『黄金期』です。
このチェックリストに沿って、
一つ一つ確認していってください。
不安になったことがあれば、
いつでも医師に相談してください。
初心者だからこそ、
専門家のサポートが極めて重要です。
正しい知識と準備により、
ペットとの人生が大きく変わります。」
動物病院の責任と機会
新しく飼い主になった方との最初の接触は、
極めて重要です。
この段階での丁寧で充実した対応により:
- 飼い主様は正しい知識を得られる
- ペットは最適な医療を受けられる
- 動物病院は長期的な信頼関係を構築できる
新患獲得から終身の関係構築へ。
それは初診対応から始まります。
本記事を参考に
動物病院経営ラボでは、新規飼い主様向けの情報提供に関する、
新患向け初診パッケージの設計 「最初の1ヶ月チェックリスト」の印刷物制作 ホームページの「初心者向けガイド」ページ設計 LINE自動配信システムの構築 FAQ(よくある質問)ページの作成
などのサポートを提供いたします。
新患を増やしたい 初心者飼い主様の満足度を高めたい 長期的な顧客関係を構築したい
このようなご相談は、ぜひお気軽にお寄せください。
新しく飼い主になった方の不安を解消し、 同時に動物病院への信頼と来院を促進し、 ペットの最適な健康管理を実現する、 戦略的なコンテンツ制作・情報発信サポートを、 全力でさせていただきます。
