「地震が起きたら、ペットをどうすればいいのか」「避難所にペットは連れて行けるのか」「災害時の備えは何が必要なのか」
東日本大震災、熊本地震、各地の豪雨災害など、日本は災害大国です。しかし、ペットの災害対策について知っている飼い主さんは多くありません。
動物病院が災害時のペット対応ガイドを発信することで、地域の飼い主さんに貴重な情報を提供でき、社会貢献しながら病院の認知度を高められます。さらに、「地域に貢献する病院」という信頼が、長期的な患者獲得につながります。
本記事では、災害時のペット対応ガイドを効果的に発信し、地域での認知度と信頼性を高める方法を解説します。
目次
- なぜ動物病院が災害対策情報を発信すべきなのか
- 飼い主さんが知るべき災害時ペット対応の基本
- ホームページに掲載すべき災害対策コンテンツ
- 災害時の備蓄リスト作成と配布
- 避難所でのペット受け入れ情報の提供
- 災害時の病院対応方針の明示
- 地域の防災訓練への参加とPR
- SNSでの災害情報発信戦略
- 自治体・地域との連携による認知度向上
- まとめ
1.なぜ動物病院が災害対策情報を発信すべきなのか
ペット防災の情報が不足している
人間の防災情報は豊富ですが、ペットの防災情報は限られています。飼い主さんの多くは「どう備えればいいか分からない」状態です。
動物の専門家である動物病院が情報を発信することで、信頼性の高い情報源として認知されます。
社会貢献と地域貢献
災害対策情報の発信は、直接的な売上にはつながりませんが、地域社会への貢献になります。
「地域のために役立つ情報を発信している病院」という印象は、長期的な信頼と患者獲得につながります。
メディア露出の機会
災害時や防災週間(9月)には、メディアがペット防災の特集を組むことがあります。充実した情報を発信している病院は、取材対象として選ばれやすくなります。
テレビ、新聞、雑誌に取り上げられることで、認知度が一気に高まります。
SEO効果が高い
「ペット 災害 対策」「犬 避難所」「猫 地震 備え」といったキーワードは、検索ボリュームがあり、競合も少ないため、SEO効果が期待できます。
災害が起きた際には、検索が急増し、ホームページへのアクセスが大幅に増加します。
既存患者への付加価値
災害対策情報は、既存患者にとっても有益です。「うちの病院は、診療だけでなく、こういう情報も提供してくれる」という付加価値が、患者満足度とロイヤルティを高めます。
2.飼い主さんが知るべき災害時ペット対応の基本
効果的な情報発信のために、まず基本を理解しましょう。
同行避難と同伴避難の違い
「同行避難」は、ペットと一緒に避難所まで避難することです。これは環境省が推奨しており、多くの自治体が基本方針としています。
「同伴避難」は、避難所でペットと同じスペースで過ごすことです。これは一部の自治体や避難所でのみ認められています。
多くの避難所では、「同行避難はOKだが、人とペットのスペースは分ける」という運用です。飼い主さんはこの違いを理解する必要があります。
平時からの準備が必須
災害が起きてから準備を始めても遅すぎます。普段からの備えが、ペットの命を守ります。
マイクロチップの装着、ワクチン接種、フード・水の備蓄、ケージに慣れさせる訓練、といった準備が重要です。
在宅避難も選択肢
避難所が混雑している場合や、ペットのストレスが大きい場合、自宅が安全なら「在宅避難」も選択肢です。
在宅避難に備えて、水・フード・トイレ用品などを十分に備蓄しておく必要があります。
3.ホームページに掲載すべき災害対策コンテンツ
専用ページを作成し、体系的な情報を提供しましょう。
災害対策の基本ページ
「ペットの災害対策」という専用ページを作成し、以下の内容を掲載します。
災害時の基本行動(同行避難の原則、避難のタイミング、避難先の確認)、平時の準備(マイクロチップ、ワクチン、しつけ、備蓄)、災害発生時の行動(安全確保、ペットの確保、避難所への移動)、避難所での生活(ペット同伴避難の可否、ケージ飼育のルール、衛生管理)を解説します。
災害時の備蓄リスト

ペット用の災害備蓄品を、チェックリスト形式で掲載します。
フード(最低5日分、できれば7日分以上)、水(1日1頭あたり犬は体重1kgあたり50ml、猫は同30ml)、常備薬(持病がある場合)、療法食(食事制限がある場合)、ペットシーツ・トイレ砂、ビニール袋(排泄物処理用)、ケージ・キャリーバッグ、首輪・リード・ハーネス(予備も)、食器、タオル・ブランケット、ウェットティッシュ、消臭スプレー、おもちゃ(ストレス軽減)、写真(迷子対策、本人確認)、ワクチン接種証明書のコピー、かかりつけ病院の連絡先といった項目をリスト化します。
PDFでダウンロードできるようにすると、飼い主さんが印刷して活用できます。
マイクロチップの重要性
災害時、ペットと離れ離れになることがあります。首輪や迷子札は外れる可能性がありますが、マイクロチップは体内に埋め込まれているため、確実な身元確認手段になります。
マイクロチップの装着方法、費用、登録手続きを詳しく解説し、当院での対応も明記します。
地域の避難所情報
自院の所在地周辺の避難所リストと、ペット受け入れ可否の情報を掲載します。
自治体のホームページから情報を収集し、定期的に更新します。「情報は〇年〇月時点のものです。最新情報は〇〇市のホームページでご確認ください」といった注記も重要です。
災害時の連絡先
当院の緊急連絡先、診療可否の確認方法、災害時の対応方針を明記します。
「災害時は、ホームページまたはSNS(Facebook、Instagram)で診療状況をお知らせします」といった情報を掲載します。
4.災害時の備蓄リスト作成と配布
ホームページ掲載だけでなく、印刷物としても配布することで、実用性が高まります。
紙のチェックリスト作成
A4サイズ1枚のチェックリストを作成し、受付カウンターに設置します。
来院した飼い主さんが自由に持ち帰れるようにし、「ご自由にお持ちください」と案内します。
診察時の声かけ
ワクチン接種や健診で来院した飼い主さんに、「災害への備えはされていますか?こちらのリストを参考にしてください」と声をかけ、チェックリストを手渡します。
特に初診や子犬・子猫の飼い主さんには、積極的に情報提供します。
地域イベントでの配布
地域の防災イベント、ペット関連イベントに参加し、チェックリストを配布します。
病院のロゴと連絡先を入れておくことで、認知度向上につながります。
5.避難所でのペット受け入れ情報の提供
飼い主さんが最も知りたい情報の一つです。
自治体のペット受け入れ方針の紹介

各自治体のペット受け入れ方針は異なります。自院の所在地の自治体の方針を調べ、ホームページで分かりやすく紹介します。
「〇〇市では、原則としてペット同行避難を認めていますが、避難所内では人とペットのスペースを分けることになっています」といった具体的な情報を提供します。
避難所でのルールとマナー
避難所でペットを受け入れてもらうには、日頃からのしつけと、避難所でのマナー遵守が重要です。
ケージ内で静かに過ごせるようにする、無駄吠えをしないようにしつける、排泄は指定場所で行い、すぐに片付ける、他の避難者に配慮する(アレルギーの人もいる)、といった注意点を解説します。
ペット専用避難所の情報
一部の自治体では、ペット専用の避難所を設置しています。該当する場合は、その情報も掲載します。
6.災害時の病院対応方針の明示
災害時に病院がどう対応するかを明示することで、飼い主さんの安心につながります。
診療継続の方針
「災害時でも、可能な限り診療を継続します」という方針を明示します。
ただし、停電、断水、建物の損壊などで診療できない場合もあるため、「診療可否はホームページ・SNSでお知らせします」と案内します。
緊急時の連絡方法
電話回線が混雑して繋がらない場合に備え、SNS(Facebook、Instagram、X)、ホームページのお知らせ欄での情報発信を行うことを明記します。
被災ペットの受け入れ
可能であれば、「被災して飼育が困難になったペットの一時預かりを行います」といったサービスを提供することも検討します。
スペースや人員の制約があるため、無理のない範囲で対応することが重要です。
7.地域の防災訓練への参加とPR
実際に地域の防災活動に参加することで、情報発信の説得力が増します。
自治体の防災訓練への参加

自治体が実施する防災訓練に、ペット同行避難の訓練として参加します。
実際に飼い主さんがペットを連れて避難所まで移動し、受け入れの流れを確認する訓練です。
動物病院として参加し、「ペット防災アドバイザー」として情報提供を行うことで、地域での認知度が高まります。
ペット防災セミナーの開催
病院主催で、「ペット防災セミナー」を開催します。
災害への備え、避難所での過ごし方、マイクロチップの重要性などを解説し、質疑応答も行います。
参加者には災害備蓄リストを配布し、希望者にはマイクロチップ装着の割引クーポンを提供するといった特典も効果的です。
訓練・セミナーの様子をSNS・ホームページで発信
防災訓練やセミナーの様子を写真・動画で撮影し、ホームページやSNSで発信します。
「〇月〇日、〇〇市の防災訓練に参加しました。多くの飼い主さんがペット同行避難を体験され、有意義な訓練となりました」といった報告記事を掲載します。
8.SNSでの災害情報発信戦略
SNSは、災害時の情報発信に最も適したツールです。
平時からの情報発信
防災週間(9月)、防災の日(9月1日)、世界防災デー(10月13日)などのタイミングで、ペット防災の情報を定期的に発信します。
「9月は防災月間です。ペットの災害対策、できていますか?」といった投稿で、備蓄リストやホームページへのリンクを掲載します。
災害発生時の情報発信
実際に地震や台風などの災害が発生した際、SNSで迅速に情報を発信します。
「〇〇地震が発生しました。当院は通常通り診療しています。ペットの怪我や体調不良があれば、ご連絡ください」といった形です。
停電などで診療できない場合も、「現在停電のため診療を一時中止しています。復旧次第、再開します」と状況を伝えます。
ハッシュタグの活用
「#ペット防災」「#同行避難」「#災害対策」「#〇〇市防災」といったハッシュタグを使うことで、情報を求めている人に届きやすくなります。
9.自治体・地域との連携による認知度向上
自治体や地域団体と連携することで、信頼性と認知度が高まります。
自治体のペット防災施策への協力
自治体が作成する「ペット防災ガイドブック」の監修や、情報提供に協力します。
ガイドブックに病院名や連絡先が掲載されれば、大きなPR効果があります。
地域の獣医師会との連携
地域の獣医師会として、災害時の動物救護活動を計画・実施します。
複数の病院が協力することで、より大きな社会貢献ができ、メディアにも取り上げられやすくなります。
自治会・町内会への情報提供
地域の自治会や町内会に、ペット防災セミナーの開催を提案します。
公民館や集会所で、住民向けに無料セミナーを実施し、地域での認知度を高めます。
10.実際の成功事例
災害対策情報の発信で認知度を高めた動物病院の事例を紹介します。
事例1:東京都の病院「ペット防災プロジェクト」
ホームページに充実した災害対策ページを作成し、備蓄リストのPDF配布、マイクロチップ装着キャンペーンを実施しました。
区の防災訓練に毎年参加し、ペット同行避難の実地訓練を指導。その様子が地元新聞に掲載され、認知度が大幅に向上しました。
「ペット防災といえば〇〇病院」という評価が定着し、新規患者の30%が「防災情報を見て」来院するようになりました。
事例2:神奈川県の病院「災害時ペット一時預かり」
大規模災害時にペットの一時預かりを行うことを宣言し、ホームページとSNSで告知しました。
実際に台風接近時、避難が必要な高齢者のペットを一時預かりし、その活動が地元テレビで報道されました。
「地域に貢献する病院」として信頼が高まり、口コミでの紹介が急増しました。
事例3:大阪府の病院「マイクロチップ普及活動」
災害時の迷子対策として、マイクロチップの重要性を継続的に発信。装着費用を通常の半額にするキャンペーンを実施しました。
3年間で500頭以上にマイクロチップを装着し、「マイクロチップなら〇〇病院」という認知が広がりました。装着した飼い主さんのリピート率は90%以上です。
まとめ

災害時のペット対応ガイドをホームページで発信することは、地域社会への貢献であり、同時に病院の認知度と信頼性を高める効果的な施策です。
成功のポイントは、実用的な情報を分かりやすく提供すること、備蓄リストなど具体的なツールを配布すること、防災訓練やセミナーで実際に地域貢献すること、災害時にはSNSで迅速に情報発信すること、そして自治体や地域団体と連携することです。
まずはホームページに「ペットの災害対策」ページを作成し、基本情報と備蓄リストを掲載してみましょう。小さな一歩が、多くの飼い主さんの役に立ち、地域での信頼と認知度向上につながります。
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株式会社リバティーフェローシップ(動物病院経営ラボ)では、動物病院専門のコンテンツ制作サービスを提供しています。全国300以上の医療機関での実績をもとに、効果的な災害対策情報の発信をサポートします。
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災害対策情報の発信で、地域に貢献しながら、確かな信頼と認知度を獲得します。
【筆者紹介】 株式会社リバティーフェローシップ(動物病院経営ラボ) 代表:小澤直樹 動物病院・歯科医院専門のホームページ制作・経営コンサルティング会社。全国300以上の医療機関の集患支援実績を持ち、災害対策情報発信を含む総合的な地域貢献型マーケティング戦略をサポートしています。
