動物病院ホームページのアクセス解析入門|Google Analyticsで見るべき5つの指標

動物病院のホームページを運営しているものの、「本当に効果が出ているのか分からない」「どこを改善すればいいのか判断できない」とお悩みではありませんか?

ホームページは作って終わりではありません。継続的にアクセス解析を行い、データに基づいて改善を重ねることで、飼い主さんからの予約や問い合わせを増やすことができます。

本記事では、動物病院経営者が最低限押さえておくべきGoogle Analytics(GA4)の5つの重要指標と、その活用方法を分かりやすく解説します。

なぜ動物病院にアクセス解析が必要なのか

データがない経営判断は「勘と経験」頼み

「ホームページのデザインを変えたけど効果があったのか分からない」 「広告費をかけているけど本当に集患につながっているのか不明」

こうした状況では、効果的な改善ができません。アクセス解析を導入することで、客観的なデータに基づいた経営判断が可能になります。

競合との差別化には「継続的改善」が不可欠

動物病院のホームページは年々増加しており、飼い主さんは複数の病院を比較検討しています。一度ホームページを作っただけでは、徐々に競合に後れを取ってしまいます。

定期的にデータを確認し、改善を続けることで、常に飼い主さんにとって魅力的なホームページを維持できます。

Google Analytics(GA4)とは?

Google Analytics(GA4)は、Googleが無料で提供するアクセス解析ツールです。ホームページへの訪問者数や行動を詳細に分析できます。

旧版(UA)との違いに注意

2023年7月に旧版のUniversal Analytics(UA)がサービス終了し、現在はGA4が標準となっています。すでにUAを使っていた場合は、GA4への移行が必要です。

導入方法

GA4の導入には、Googleアカウントとホームページへのトラッキングコード設置が必要です。WordPressなどのCMSを使用している場合は、プラグインで簡単に設定できます。

技術的に不安な場合は、ホームページ制作会社に依頼するのも良いでしょう。

【指標1】ユーザー数|どれだけの人が訪れているか

ユーザー数とは

ユーザー数は、一定期間内にホームページを訪れた人の数(重複を除く)を示します。同じ人が何度訪れても1人とカウントされます。

なぜ重要なのか

ユーザー数は、ホームページの「認知度」を測る基本的な指標です。ユーザー数が増えているということは、より多くの飼い主さんにホームページを見てもらえていることを意味します。

目安と判断基準

  • 開業1〜2年の病院:月間500〜1,000ユーザー
  • 地域に定着した病院:月間1,000〜3,000ユーザー
  • 複数診療科や高度医療を提供:月間3,000ユーザー以上

ただし地域の人口や競合状況によって大きく変わるため、「前月比」「前年同月比」での推移を見ることが重要です。

改善のヒント

ユーザー数が伸びない場合は、以下を検討しましょう。

  • SEO対策(検索エンジン最適化)
  • Google広告やSNS広告の活用
  • Googleビジネスプロフィールの最適化
  • ブログやコラムでの情報発信

【指標2】表示回数上位のページ|どのページが見られているか

表示回数とは

各ページが何回表示されたかを示す指標です。ホームページ内でどのページが注目されているかが分かります。

なぜ重要なのか

表示回数上位のページは、飼い主さんが最も興味を持っている情報を示しています。逆に、重要なページなのに表示回数が少ない場合は、導線に問題がある可能性があります。

動物病院でよくある傾向

  1. トップページ:ほとんどの訪問者が最初に見る
  2. 診療案内ページ:どんな診療ができるか確認される
  3. アクセス・診療時間ページ:来院前に必ずチェックされる
  4. 料金ページ:費用の目安を知りたい飼い主さんが多い
  5. 獣医師紹介ページ:信頼できる先生か確認される

改善のヒント

  • 表示回数の多いページの内容を充実させる
  • 表示回数の少ない重要ページへの導線を強化する
  • 予約・問い合わせボタンを見られているページに配置する

【指標3】流入元(参照元)|どこから来ているか

流入元とは

訪問者がどこからホームページにたどり着いたかを示す指標です。

主な流入元の種類

  1. Organic Search(自然検索):GoogleやYahooの検索結果から
  2. Direct(直接):URLを直接入力、ブックマークから
  3. Referral(参照):他のサイトのリンクから
  4. Paid Search(有料検索):Google広告などから
  5. Social(SNS):Facebook、Instagram、Xなどから

なぜ重要なのか

流入元を知ることで、どの集患チャネルが効果的かが分かります。また、力を入れるべき施策の優先順位をつけられます。

理想的なバランス

健全なホームページは、特定の流入元に依存せず、複数のチャネルからバランス良く訪問があります。

  • Organic Search:40〜60%
  • Direct:20〜30%
  • その他(広告、SNS、他サイト):20〜40%

改善のヒント

  • Organic Searchが少ない→SEO対策強化
  • Directが少ない→リピーター獲得施策、ブランディング
  • Socialが少ない→SNS活用、コンテンツ発信
  • Paid Searchが多すぎる→広告依存からの脱却、SEO強化

【指標4】エンゲージメント率|興味を持って見られているか

エンゲージメント率とは

訪問者がホームページに興味を持って閲覧しているかを示す指標です。GA4では「10秒以上滞在」「2ページ以上閲覧」「コンバージョン発生」のいずれかを満たしたセッションの割合を指します。

なぜ重要なのか

いくらユーザー数が多くても、すぐに離脱されていては意味がありません。エンゲージメント率は、ホームページの「質」を測る重要な指標です。

目安と判断基準

  • 50%以上:良好。訪問者が興味を持って閲覧している
  • 30〜50%:平均的。改善の余地あり
  • 30%未満:要改善。内容や見せ方に問題がある可能性

動物病院で低くなる原因

  1. 情報が古く、更新されていない
  2. 知りたい情報が見つけにくい
  3. スマートフォンで見づらい
  4. ページの読み込みが遅い
  5. 専門用語が多く分かりにくい

改善のヒント

  • 定期的な情報更新(診療時間変更、休診日など)
  • 分かりやすいナビゲーション設計
  • スマートフォン対応(レスポンシブデザイン)
  • ページ表示速度の改善
  • 飼い主さん目線の平易な言葉遣い

【指標5】コンバージョン数|目標は達成されているか

コンバージョンとは

ホームページの目的(予約、問い合わせ、電話など)が達成された回数を示します。最も重要な成果指標です。

動物病院の主なコンバージョン

  1. オンライン予約完了
  2. 問い合わせフォーム送信
  3. 電話ボタンのクリック(スマホ)
  4. 診療案内ページの閲覧
  5. 料金ページの閲覧

設定方法

GA4では、これらの行動を「イベント」として設定し、コンバージョンとして計測します。技術的な設定が必要なため、制作会社に依頼するのが確実です。

コンバージョン率の目安

  • 1〜3%:一般的な動物病院ホームページ
  • 3〜5%:良好。情報設計や導線が優れている
  • 5%以上:非常に優秀。効果的な改善が行われている

改善のヒント

  • 予約・問い合わせボタンを目立つ位置に配置
  • 電話番号を常に表示(ヘッダーやフッター)
  • フォームの入力項目を最小限にする
  • 予約方法を複数用意する(電話、Web、LINE)
  • 緊急時の対応フローを明記

アクセス解析を習慣化する方法

月1回の定期確認がおすすめ

忙しい獣医師が毎日データを見るのは現実的ではありません。月に1回、30分程度で以下を確認する習慣をつけましょう。

  1. ユーザー数の推移(前月比、前年同月比)
  2. 表示回数上位ページの変化
  3. 流入元の内訳
  4. エンゲージメント率
  5. コンバージョン数

数値の変化から仮説を立てる

「なぜユーザー数が減ったのか?」 「なぜこのページの表示回数が増えたのか?」

数値の変化には必ず理由があります。仮説を立て、改善策を実行し、再び数値を確認するサイクルを回すことが重要です。

制作会社とのレポート共有

ホームページ制作会社に月次レポートの作成を依頼するのも効果的です。専門家の視点から改善提案を受けられます。

よくある質問と回答

Q1. Google Analytics以外のツールは必要ですか?

基本的にGA4だけで十分ですが、以下のツールも併用すると効果的です。

  • Googleサーチコンソール:検索キーワードの把握
  • ヒートマップツール:ページ内のクリック状況の可視化

Q2. 個人情報保護の観点で問題はありませんか?

GA4は個人を特定できる情報は収集しません。ただし、プライバシーポリシーに「アクセス解析ツールを使用している」旨を記載することが推奨されます。

Q3. 数値が悪くても改善できますか?

はい、できます。現状を正確に把握することが改善の第一歩です。データに基づいた施策を継続的に実行すれば、必ず成果は出ます。

Q4. 競合他院のデータは見られますか?

いいえ、見られません。他院のGA4データは完全に非公開です。自院のデータのみを分析し、改善に活用しましょう。

まとめ

動物病院のホームページ運営において、アクセス解析は欠かせないツールです。今回ご紹介した5つの指標を定期的にチェックすることで、データに基づいた効果的な改善が可能になります。

押さえるべき5つの指標

  1. ユーザー数:認知度の指標
  2. 表示回数上位ページ:飼い主さんの興味の把握
  3. 流入元:効果的な集患チャネルの特定
  4. エンゲージメント率:コンテンツの質の評価
  5. コンバージョン数:最終的な成果の測定

まずはGA4を導入し、月1回の定期確認から始めてみましょう。継続的な改善の積み重ねが、集患力の高いホームページを作り上げます。

アクセス解析や改善施策にお困りの際は、動物病院専門のホームページ制作・コンサルティングサービスをご活用ください。データ分析から具体的な改善提案まで、トータルでサポートいたします。

【筆者紹介】株式会社リバティーフェローシップ(動物病院経営ラボ)代表:小澤直樹動物病院・歯科医院専門のホームページ制作・経営コンサルティング会社。全国300以上の医療機関の集患支援実績を持ち、データに基づいた実践的な改善提案で成果を上げています。