診療科目ページを「医学用語ばかり」から脱却させる方法

多くの動物病院の診療科目ページは、飼い主様が読んで「何を言っているのかわからない」という状況になっています。

「急性膵炎」「肝障害」「尿路結石症」—医学用語で満ちたページは、確かに医学的には正確ですが、飼い主様の立場からすれば、全く理解できないコンテンツなのです。

結果として、飼い主様は「うちの子が、どのような症状で、この医院に相談したらいいのか」が判断できず、別の医院のホームページに移動してしまうのです。

さらに、検索エンジンの観点からも、「医学用語ばかりで、日常会話の検索キーワードが含まれていない」ページは、SEO評価が低下する傾向にあります。

つまり、診療科目ページは「飼い主様にわかりやすく、かつ検索エンジンにも評価される」という、両立が必要な難題なのです。

本記事では、この難題を解決する、具体的な方法を詳しく解説します。

目次

  1. 診療科目ページの現状と問題点
  2. 飼い主様が「実際に検索する」キーワードを知る
  3. 医学用語と日常用語の「二項併記」
  4. 症状説明を「患者様体験」で書く
  5. 治療方法を「プロセス」で説明する
  6. 「誰に効果的か」を明確に示す
  7. 費用感の透明化
  8. Q&A形式で「よくある質問」を先回り
  9. 同義語・類義語の活用によるSEO最適化
  10. 実例:診療科目ページの改善による集患効果
  11. まとめ

 

1.診療科目ページの現状と問題点

「医学用語ばかり」のページの典型例

実際の診療科目ページでよく見られるのが、以下のような記述です。

悪い例: 「消化器科では、急性胃炎、慢性胃炎、胃潰瘍、急性腸炎、慢性腸炎、腸閉塞、腸重積、腸狭窄などの消化管疾患の診断・治療を行っています。血液検査、超音波検査、内視鏡検査により、正確な診断を行い、薬物療法または外科療法により、治療を実施します。」

この説明は、医学的には正確ですが、飼い主様の視点からすれば、「消化管疾患って何?」「腸重積って何?」という状態なのです。

飼い主様の「検索行動」と「ページの内容」の不一致

飼い主様は、Google検索で「犬 下痢」「猫 食欲不振」「ウサギ 歯が伸びた」というように、医学用語ではなく、「症状や悩み」で検索します。

しかし、医院のホームページの診療科目ページには、飼い主様が検索する「日常用語」が含まれていないため、Google検索でヒットしないのです。

結果として、医院のホームページは、Googleの検索結果に表示されず、飼い主様には見つけてもらえないのです。

SEO評価の低下

Googleは、「ユーザーが検索するキーワードが含まれているか」を、ランキング要因の一つとしています。

医学用語ばかりのページは、飼い主様が実際に検索するキーワードが不足しているため、SEO評価が低下する傾向にあります。

2.飼い主様が「実際に検索する」キーワードを知る

Google Search Consoleで「検索キーワード」を分析

Google Search Console(無料)に登録することで、ユーザーが実際にどのようなキーワードで医院のホームページを訪問しているかが明確になります。

例えば、「急性膵炎」というキーワードでは、ほとんど検索されていないのに、「犬 嘔吐 食べない」というキーワードでは、月間30件以上の検索ボリュームがあるかもしれません。

このような「実際の検索キーワード」を知ることで、診療科目ページのコンテンツを、飼い主様の検索ニーズに合わせて改善することができるのです。

「症状」と「医学用語」の対応表を作成

診療科目ごとに、「飼い主様が検索する症状」と「対応する医学用語」の対応表を作成することが重要です。

例えば、消化器科なら:

飼い主様の症状表現 対応する医学用語
嘔吐 嘔吐症
下痢が続く 慢性腸炎、腸疾患
便秘 便秘症、腸狭窄
食べない 食欲不振、厳食
お腹が張っている 腹部膨満、腸閉塞

このような対応表を作成することで、ページ内に「症状」と「医学用語」の両方を記載できるようになるのです。

3.医学用語と日常用語の「二項併記」

医学用語の前に「日常用語」を配置

診療科目ページで医学用語を記載する場合、まず日常用語で説明してから、医学用語を記載することが重要です。

悪い例: 「急性膵炎は、膵臓の急性炎症です。」

良い例: 「膵臓は、消化液を作る大切な器官です。この膵臓に急激な炎症が起きる『急性膵炎』。嘔吐、下痢、お腹の痛みなどが見られます。」

良い例では、まず膵臓の役割を説明し、次に症状を説明し、最後に医学用語を記載しています。

括弧内での日常用語説明

医学用語を使用する場合、括弧内に日常用語での説明を加えることが効果的です。

「尿路結石症(尿の通り道に結晶がたまる病気)」

「肝障害(肝臓の機能が低下する状態)」

このような括弧内説明により、飼い主様は「医学用語の意味」を理解しながら読み進めることができるのです。

「かかりやすい症状」の日常用語での列挙

医学用語で「○○症」と説明するより、「こんな症状が見られたら」という日常用語での症状列挙が効果的です。

改善前: 「消化器疾患は、消化管の機能低下により生じます。」

改善後: 「以下のような症状が見られたら、消化器疾患の可能性があります。嘔吐が続く / 下痢が止まらない / 食欲がない / 便秘気味 / お腹が張っている」

このように日常用語で症状を列挙することで、飼い主様が「あ、うちの子のこの症状のことだ」と認識しやすくなるのです。

4.症状説明を「患者様体験」で書く

「医学的説明」から「患者様体験」へシフト

医学的な説明ばかりでなく、「実際に患者様が経験する状況」を想定した説明が効果的です。

医学的説明: 「急性膵炎は、膵臓の急性炎症により、リパーゼ、アミラーゼなどの消化酵素が血液中に漏出し、全身炎症反応症候群(SIRS)を引き起こします。」

患者様体験: 「ある日、突然、ペットが嘔吐を始め、食事を食べなくなった。お腹が痛そうにうずくまっている。このような急激な症状が見られたら、急性膵炎の可能性があります。」

患者様体験での説明により、飼い主様は「ああ、うちの子も同じような症状が出ている」と共感できるのです。

5.治療方法を「プロセス」で説明する

「検査 → 診断 → 治療」のプロセスを段階的に説明

飼い主様が知りたいのは、「検査と治療について」ですが、単に「血液検査を行い、薬物療法を実施」と説明するより、「どのようなプロセスで治療が進むのか」を段階的に説明することが重要です。

改善前: 「血液検査と超音波検査により診断を行い、薬物療法により治療を実施します。」

改善後: 「まず、血液検査でホルモン値などを調べます(通常、当日に結果が判明します)。次に、超音波検査で膵臓の腫大や異常がないか確認します(リアルタイム診察)。これらの検査結果に基づいて、治療方針を決定します。軽症の場合は、薬物療法による自宅療養。中等度以上の場合は、入院による点滴治療を行います。」

このようなプロセス説明により、飼い主様は「どのような流れで治療が進むのか」を具体的にイメージできるのです。

6.「誰に効果的か」を明確に示す

対象動物の明確化

診療科目ページに「この診療は、どのような患者様に効果的か」を明確に示すことが重要です。

改善前: 「当医院では、泌尿器科診療に対応しています。」

改善後: 「当医院の泌尿器科診療は、以下のようなペットに対応しています。 ・猫ちゃんの尿石症・尿路感染症 ・犬の前立腺疾患 ・ウサギの膀胱炎 特に、難治性の尿路疾患にも対応しております。」

対象動物と対象症状を明確にすることで、飼い主様は「あ、この医院は、うちの子の症状に対応している」と確信を持つことができるのです。

年齢別・症状別の対応表

表を使用して、「年齢別」「症状別」での対応を示すことも効果的です。

対象 対応症状
若齢犬 先天性尿路障害
中齢犬 尿石症、尿路感染症
高齢犬 前立腺肥大、腎疾患

7.費用感の透明化

「検査費用の目安」の記載

飼い主様が最も知りたい「費用」についての情報が、診療科目ページに記載されていないことが多いです。

「血液検査:◯◯円程度」「超音波検査:◯◯円程度」「治療費(薬剤):◯◯円~」というように、費用感を透明化することで、飼い主様の来院判断が容易になります。

「治療期間と費用の関係」を明示

「治療にはどのくらい時間と費用がかかるのか」という疑問に、ページ内で先回りして答えることが重要です。

「軽症の場合、2週間程度の薬物療法で改善されることがほとんどです(費用目安:◯◯円)。中等度以上の場合、3~5日の入院が必要になる場合があります(費用目安:◯◯円~)。」

8.Q&A形式で「よくある質問」を先回り

飼い主様がよく聞く質問を列挙

診療科目ごとに、飼い主様がよく聞く質問をQ&A形式で記載することが効果的です。

Q1:検査にはどのくらい時間がかかりますか? A:血液検査は採血から結果判定まで30分~1時間程度です。超音波検査は10~15分程度です。

Q2:治療中、動物が苦しむことはありませんか? A:治療方法により異なります。薬物療法の場合、特に苦しむことはありません。手術が必要な場合は、麻酔と痛み止めを使用し、苦しみを最小限に抑えます。

Q3:完治するまでにどのくらい時間がかかりますか? A:症状の重症度により異なります。軽症の場合、1~2週間で改善されることが多いです。慢性化している場合は、複数回の診察が必要になる場合があります。

このようなQ&A形式により、飼い主様の疑問が事前に解消され、来院への心理的ハードルが低下するのです。

9.同義語・類義語の活用によるSEO最適化

キーワードの多様性を確保

SEO観点から、医学用語だけでなく、「同義語」「類義語」「一般的な呼び方」をページに含めることが重要です。

例えば、「尿路結石症」を説明する場合:

「尿石症」「尿結石」「尿管結石」「膀胱結石」「腎結石」など、複数の呼び方をページ内に含めることで、様々な検索キーワードに対応できるようになります。

「言い換え表現」の活用

医学用語の説明時に、異なる言い方で複数回説明することで、同一キーワード内での多様性を確保できます。

「膵臓の炎症」「膵臓が炎症を起こす状態」「膵臓の機能が低下する」—このように異なる表現で説明することで、飼い主様の様々な検索表現に対応できるのです。

10.実例:診療科目ページの改善による集患効果

事例:診療科目ページを「医学用語」から「わかりやすさ」にシフト

ある動物病院の消化器科ページは、医学用語で満ちており、飼い主様の「症状で検索」が対応できていませんでした。

月間アクセスは50件程度で、そのほぼ全てが直接訪問(検索ではなく、医院リンクからの訪問)でした。

改善前の状況

  • 消化器科ページ月間アクセス:50件
  • 検索エンジン経由:5件(10%)
  • 医学用語ばかりの説明
  • 飼い主様の症状との対応なし
  • 月間問い合わせ:1~2件

実施した改善

  1. 飼い主様の検索キーワード(「犬 嘔吐」「猫 下痢」など)を調査
  2. 医学用語と日常用語の「二項併記」
  3. 症状を「患者様体験」で説明
  4. 治療プロセスを段階的に記載
  5. 費用感の透明化
  6. Q&A形式で「よくある質問」を記載
  7. 同義語・類義語を複数含める

改善結果

改善から2ヶ月後、診療科目ページへのアクセスが大幅に増加しました。

指標 改善前 改善後 変化
消化器科ページ月間アクセス 50件 180件 +260%
検索エンジン経由 5件 120件 +2,300%
医学用語の理解度 30% 82% +52ポイント
月間問い合わせ 1~2件 8~10件 +500%

特に、「犬 嘔吐」「猫 下痢」といった、飼い主様が実際に検索するキーワードでの上位表示が実現され、検索エンジン経由のアクセスが23倍に増加しました。

11.まとめ

診療科目ページは「医学的正確性」と「飼い主様のわかりやすさ」の両立が必要です。

医学用語ばかりのページは、確かに医学的には正確ですが、飼い主様には理解できず、Googleの検索結果にも表示されません。

医学用語と日常用語の「二項併記」、症状を「患者様体験」で説明、治療を「プロセス」で段階的に示す—これらの工夫により、飼い主様にもわかりやすく、検索エンジンにも評価されるページが実現されるのです。

診療科目ページ改善の要点

  1. 飼い主様の実際の検索キーワードを調査
  2. 医学用語と日常用語の「二項併記」
  3. 症状を「患者様体験」で説明
  4. 治療を「プロセス」で段階的に記載
  5. 「誰に効果的か」を明確に示す
  6. 費用感の透明化
  7. Q&A形式で「よくある質問」を先回り
  8. 同義語・類義語を複数含める

わかりやすさの追求が、同時にSEO評価の向上につながり、検索エンジン経由の新患獲得につながるのです。

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