SEO対策の基本は「競争が激しいキーワードを避ける」ことです。
しかし、多くの動物病院は、競合医院と同じテーマで記事を書いています。「犬の皮膚病」「予防接種」「ノミダニ予防」—これらは、ほぼすべての医院が対策しているため、上位表示は極めて困難です。
一方、競合医院がほぼ誰も書いていない「ニッチなテーマ」で上位表示を狙うと、比較的容易に検索1位を獲得できるのです。
本記事では、ニッチキーワードの見つけ方から、それを記事化する方法、そしてそれがもたらす集患効果まで、詳しく解説します。
目次
- ニッチキーワードの定義と価値
- なぜニッチキーワードが有効なのか
- ニッチキーワードの発掘方法
- 競争度が低いキーワードの判定基準
- ニッチ記事の構成と執筆方法
- ニッチ記事から集患ページへの導線
- 月別ニッチキーワード戦略
- 実例:ニッチ戦略による上位表示と集患
- まとめ
1.ニッチキーワードの定義と価値
ニッチキーワードとは何か
「ニッチキーワード」とは、月間検索ボリュームが極めて小さい(10~50件程度)、かつ競争相手も少ないキーワードを指します。
キーワード分類
| 分類 | 検索ボリューム | 競争度 | 例 |
| ビッグキーワード | 10,000件以上 | 極めて高い | 「犬」「病院」 |
| ミドルキーワード | 100~1,000件 | 中程度 | 「渋谷 動物病院」 |
| ロングテール | 50~100件 | 低い | 「犬 痒い 皮膚病」 |
| ニッチキーワード | 10~50件 | 極めて低い | 「高齢犬 膵臓炎 食事 レシピ」 |
ニッチキーワードは、一見すると「月間10件しかない」と思えるため、価値がないように見えます。しかし、実は大きなビジネス機会が隠れているのです。
2.なぜニッチキーワードが有効なのか

理由1:上位表示が容易
ビッグキーワード「犬 皮膚病」で上位表示するには、月間数十万円の予算と数ヶ月の期間が必要です。
一方、ニッチキーワード「高齢犬 皮膚病 食事管理」で上位表示するなら、1記事で十分な場合が多いです。競争相手がほぼいないからです。
理由2:来院確度が極めて高い
ニッチキーワードで検索するユーザーは、非常に具体的で切実なニーズを持っています。
「高齢犬 膵臓炎 食事 レシピ」で検索する飼い主様
→ 既に「愛犬が膵臓炎と診断されている」という状況
→ 来院確度:極めて高い(医院選択段階)
一方、「犬 病気」で検索する人は、単なる情報収集段階であり、来院確度は低いのです。
理由3:複数のニッチキーワードで上位表示されることで、累積効果
ニッチキーワード1つのボリュームは小さい(月間10~50件)ですが、複数のニッチキーワードで上位表示されることで、累積的に大きなアクセス数になります。
ニッチキーワード1:月間30件×40%到達率=12件
ニッチキーワード2:月間25件×40%到達率=10件
ニッチキーワード3:月間20件×50%到達率=10件
…
累積月間アクセス:月間100件以上(来院確度40~50%)
3.ニッチキーワードの発掘方法
方法1:Googleサジェストの「深掘り」
Googleの検索ボックスに「犬 膵臓炎」と入力すると、自動的にサジェストが表示されます。
その中から「犬 膵臓炎 食事」を選び、さらに「犬 膵臓炎 食事 レシピ」と深掘りしていくことで、ニッチキーワードが見つかります。
深掘りの実例
「犬 膵臓炎」
↓
「犬 膵臓炎 原因」「犬 膵臓炎 症状」「犬 膵臓炎 食事」
↓
「犬 膵臓炎 食事 レシピ」「犬 膵臓炎 食事 手作り」
↓
「高齢犬 膵臓炎 食事 レシピ 簡単」
この最後の段階が、ニッチキーワードです。競争相手はほぼいません。
方法2:「〇〇市」を加えてローカル化
全国キーワードをローカル化することで、ニッチ化できます。
ニッチ化前:「犬 膵臓炎 食事」(月間50件、競争度中)
ニッチ化後:「渋谷 犬 膵臓炎 対応」(月間5件、競争度極低)
ローカルキーワードは、自動的にニッチ化され、かつ来院確度も高まるのです。
方法3:医学用語を「飼い主向け表現」に変換
医学的な専門用語で検索するユーザーは少ないですが、その概念を「飼い主が理解しやすい表現」にすると、ニッチキーワードになります。
「椎間板ヘルニア」(月間200件、競争度高)
↓
「犬 後ろ足 動かない原因」(月間60件、競争度低)
↓
「老犬 後ろ足が動かない時の対応」(月間15件、ニッチ)
方法4:季節限定キーワード
季節によってのみ検索需要がある、ニッチなキーワードがあります。
「犬 熱中症 見分け方」(夏のみ、月間200件)
「犬 冷え性 対策」(冬のみ、月間50件)
「犬 春痒い アレルギー対策」(春のみ、月間80件)
これらは季節限定ですが、その季節には高い来院確度で流入があります。
4.競争度が低いキーワードの判定基準
Google検索結果で競争度を判定
実際に「犬 膵臓炎 食事 レシピ」で検索し、上位表示されているサイトを確認することで、競争度が判定できます。
競争度が低い場合の特徴
| 特徴 | 判定 |
| 大手ポータルサイトが上位にない | 競争度低い |
| 個人ブログが多く含まれる | 競争度低い |
| 医院のホームページが少ない | 競争度低い |
| 記事の質が低い(短い、情報量少ない) | 競争度低い |
競争度が高い場合の特徴
| 特徴 | 判定 |
| 大手医療サイト(WebMDなど)が上位 | 競争度高い |
| 大手病院・チェーン医院が上位 | 競争度高い |
| 上位記事すべてが2,000文字以上 | 競争度高い |
5.ニッチ記事の構成と執筆方法

ニッチ記事の基本構成
【タイトル】
「高齢犬の膵臓炎について—症状、食事管理、対応方法【獣医師解説】」
【導入】
「高齢犬がかかりやすい膵臓炎。
正しい理解と食事管理により、苦しい症状を大幅に軽減できます。」
【h2見出し】
– 膵臓炎とは何か
– 高齢犬が膵臓炎になりやすい理由
– 膵臓炎の初期症状
– 医師の診察が必要な症状
– 膵臓炎の診断方法
– 食事管理の基本
– 手作り食レシピ例
– 市販フードの選び方
– 回復期のケア
– よくある質問
【本文】
医学的に正確でありながら、飼い主にわかりやすい説明
複数の写真・図表で視覚的補助
【CTA】
「膵臓炎について相談したい方は、当院までお気軽にご連絡ください」
ニッチ記事の「独自性」確保
ニッチ記事が価値を持つには、「他のサイトにはない、あなたの医院独自の情報」が必須です。
独自性のある例:
「当院での膵臓炎患者様のうち、80%が
食事管理の改善により、症状が軽減しました。
その具体的な事例と、成功レシピをご紹介します。」
一般的な例(独自性がない):
「膵臓炎とは膵臓の炎症です。
症状は嘔吐、食欲不振などです。」
医院の実績、症例、独自の治療法などを盛り込むことで、初めてニッチ記事の価値が生まれるのです。
6.ニッチ記事から集患ページへの導線
ニッチ記事の最後に、医院への導線を配置
【記事下部のCTA】
「当院での膵臓炎治療について」ボタン
↓
当院の膵臓炎対応ページへ
↓
初診予約フォーム
このように、ニッチ記事から医院のサービスページへ、段階的に導くことが重要です。
関連記事リンクの活用
ニッチ記事同士をリンクで結ぶことで、ユーザーはより詳しく情報を得られ、医院への信頼感が高まります。
「高齢犬 膵臓炎」ページ
↓
関連ニッチ記事:「高齢犬 肝臓病」「高齢犬 栄養管理」へのリンク
↓
「高齢犬の健康管理」ページ(医院情報)
7.月別ニッチキーワード戦略
ニッチキーワードを戦略的に投稿することで、年間を通じた安定した集患が可能になります。
| 月 | ニッチキーワード例 | ボリューム |
| 1月 | 「正月 犬 注意」「新年 ペット 健康」 | 月20~30件 |
| 2月 | 「冬 犬 乾燥肌」「バレンタイン チョコレート 犬」 | 月15~25件 |
| 3月 | 「春 犬 痒い」「散歩 犬 疲労」 | 月30~50件 |
| 4月 | 「春 予防接種 時期」「新生活 ペット」 | 月40~60件 |
| 以降継続… | … | … |
8.実例:ニッチ戦略による上位表示と集患

事例:ニッチキーワードで月間アクセス50件→集患につなげた
ある動物病院では、競争が激しいキーワードでの上位表示は困難だったため、ニッチキーワード戦略に転換しました。
実施内容
- 月20個のニッチキーワド発掘
- 各キーワドで1記事(1,500~2,000文字)投稿
- 各記事に医院情報ページへのリンク配置
- 6ヶ月間、月20記事投稿を継続
結果(6ヶ月後)
| 項目 | 結果 |
| 投稿ニッチ記事数 | 120記事 |
| うち検索1位獲得 | 45記事 |
| うち検索2~3位 | 35記事 |
| 月間アクセス(ニッチ記事経由) | 約150件 |
| 月間コンバージョン(予約) | 18~20件 |
| 月間新患増加 | 12~15名 |
重要な気づき
ニッチキーワード120個の合計ボリュームは、わずか月間150~200件ですが、これらから月間15名前後の新患を獲得できました。これは、ニッチキーワードの来院確度の高さを示しているのです。
9.まとめ
ニッチキーワード戦略は、競争が激しい一般的なキーワードでの上位表示を諦めて、「誰も書いていないテーマ」で勝負する、中小医院向けの最適なSEO戦略です。
複数のニッチキーワード記事を月20本程度投稿することで、半年~1年で確実な集患効果が期待できるのです。
ニッチ戦略の要点
- 月間10~50件のニッチキーワード発掘:Googleサジェスト深掘り、ローカル化、季節限定キーワード
- 競争度判定:Google検索結果で上位のサイト質を確認
- 独自性あるニッチ記事:医院の実績・症例を盛り込む
- 医院への導線:ニッチ記事→医院情報ページ→予約
- 継続投稿:月20記事×6ヶ月で、複合効果を狙う
ニッチ戦略により、大医院との競争を避け、「小回りの利く」集患が実現できるのです。
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